年代別の歯のケア
青年期から壮年・老年期

前回コラムでは、年代別の歯のケアについて、乳幼児期から思春期までを紹介しました。引き続き青年期から壮年期、老年期について書いてみたいと思います。
青年期(20歳位~)…この時期からは歯周病にさらに注意が必要です。歯周病は最初のうちは痛みもなく自覚症状が乏しいため、気付かないうちに進行している場合があります。
実際に歯を失うのは、もっと年齢を重ねてからになったとしても、実はこの時期から歯周病が進行していて、ケアを怠った結果の歯の喪失ということもあります。
毎日のケアとしては、まず正しいブラッシングの方法を身につけること、そしてそのチェックも兼ねて、歯科医院に定期検診に通うことがよいでしょう。毎日のブラッシング、特に疲れているときなどに歯茎から出血が見られるときは、要注意です。放っておかずに歯科医院を受診しましょう。
喫煙やストレス、不規則な生活なども歯周病のリスクファクター(歯周病を進行させる危険要因)と言われています。歯周病予防以外のメリットも多い生活習慣の見直しをこの機会になされてはいかがでしょうか。
壮年期(40歳位~)…歯周病で歯を失う方が増えてくる年齢です。引き続き、家庭でのブラッシング、歯科医院での定期検診に重点をおきます。
また、加齢とともに歯の変色や黄ばみが気になり始める年齢でもあります。お悩みであれば、歯のクリーニングやホワイトニングといった処置で、気兼ねなく口を開けて笑える歯を取り戻すことも可能です。
老年期(60歳位~)…歯周病の進行には体の免疫力が大きく影響します。加齢によって、免疫力が低下してくることで歯周病が重症化しやすくなります。
また、唾液の分泌が減ること、高齢者用に小さく刻んだ飲み込みやすい食べ物は歯のすき間に残りやすいこと、義歯や義歯と接している部分の清掃が十分でなかったりすることなどから、お口のなかは不衛生な状態に陥りがちです。歯自体も歯茎が下がり柔らかい歯の根元の部分が露出して虫歯になりやすくなってきます。
口腔ケアは益々重要ですが、体の自由も少しずつ利かなくなり、思う通りのケアができなくなることもあります。最近はさまざまな口腔ケア製品が販売されていて、高齢者の方でも便利に使えるものが多くあるので、それらを使うこともおすすめです。
歯のケアといっても年齢ごとに少しずつ重点が変わってくることがお分かりいただけたと思います。ご自身とご家族それぞれの年齢に合わせて、この時期何を意識すればよいかを考えながら、歯のケアをしていただければと思います。


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